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日本の和美を様々な場面で探してみる。そんな場所です。


by irokeseikatu

秋の歳時記

秋になると収穫祭、豊穣祭りが開催される

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東急の自由ヶ丘。
駅の近くにある奥沢神社では秋になると大蛇が出現する。
古来より、蛇は神の化身とされ珍重されてきた。

この神社は室町時代に奥沢城主大平出羽守によって
勧請されたと伝えられている。

その神社の秋。
ここの鳥居には目玉をギョロっとさせた蛇がまきつく。


蛇といってもしめ縄。
蛇嫌いの方も参拝できるのでご安心を。

しめ縄の蛇は、前年に拝殿に祀られていた厄除け蛇。

蛇を巻き付けるようになったのは江戸時代中期と記録には残されているようだ。

宝暦年間(1751~1764)
ここ奥沢に疫病が流行したとき、村の名主の夢枕に八幡大神がたった。
「藁で作った大蛇を村人がかつぎ、村内を巡行させるとよい」とおづげを告げる。

早速、ワラで大蛇を作り村中をかついで巡るとたちまちに疫病が治まったそうな。
その御利益は村々に浸透し、
いまでも福島県の農家から小型トラック1台分のワラを譲りうけ、
毎年9月の第1日曜日に氏子が集まって大蛇を製作。
9月14日には氏子によって町内を練り歩き、無病息災を祈る。

この行事は昭和59年、
世田谷区の無形民俗文化財に指定。


大蛇は約長さ10メートル、直径25センチ、重さ150キロ。
近くで見ればみるほど、迫力ある姿に御利益を感じる。

さて、この大蛇伝説。
裏にあるのがたぶん灌漑工事があるように思える。

奥沢で病が流行したとき、大蛇を奉れとのおつげ。
蛇は水神、竜神の別顔でもあるので、
水が関連しているのではないだろうか。
疫病が流行ったとき、まず気をつけなくてはいけないのが衛生。
水は生活するうえでもっとも貴重なもの。
水を綺麗にし、水の流れ、治水をしっかりすることで
病を撃退できたという現れだろう。

裏付けは調べていないので、確証とはいえないものの。

やはりこの大蛇。
一度、御利益をいただきに参拝しにいこうかと思わせる
神々しさを感じる。


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by irokeseikatu | 2006-09-14 22:58 | ろ・行事